米どころ新潟による新ブランド米「新之助」。9年前から研究が進められ、今年10月から一般販売が開始されました。さっそく新潟の実家から送ってもらったのでレポートします。一足早くえんがわ押し寿司で味見はしていましたが、炊きたての状態は今回が初めて。初モノは何でも期待が膨らみますね。
紅白のパッケージがめでたい
どんなに美味しいお米でも買ってもらえなければ意味が無い。その点、新之助のパッケージは色使いもデザインも一目置かれるものではないかと思いました。そもそも紅白は見る人におめでたい印象を与えるし、日の丸を連想させ日本的でもあります。アピール下手な新潟にしては上手くやったのではないでしょうか!?
きらめく大粒、コクと甘みが満ちている?
新之助のキャッチコピーは「きらめく大粒、コクと甘みが満ちている」。生米を見ただけでは普段食べているコシヒカリと変わらず、特に大粒には感じません。コクと甘みは炊いてからのお楽しみですね。
ということで2合だけ炊いてみました。炊きたての状態を見ると確かに大粒です。しゃもじを入れてみると粘り気が強い感じもありましたが、これは新米だからかもしれません。
コクと甘みは、正直なところ「言われたらそうかな?」程度のもので良く分かりません。ただ、炊飯器で一晩保温してもパサつかず、十分美味しい状態が保たれたのには驚きました。また、コクと甘みは炊きたてより保温後の方が強いようにも感じました。「冷めてもおいしい」を自負するだけのことはあります。
おかめ納豆 on the 新之助
白米だけで楽しんだ後は、食べ慣れたおかめ納豆とのコラボレーションでエキシビションマッチ。見ただけで美味しさが想像できるあたり、日本人だなと痛感します。もちろん言うことなしの完成度で、あっという間に完食となりました。なお、この場合はおかめ納豆が圧倒的に主役となりますが、大粒の新之助もちゃんと存在を主張してきました。
※味噌汁用のお椀ですが新之助を意識して白と赤を表現してみました。
日本各地で乱立する新ブランド米
ここ数年、新潟の新之助に限らず、日本各地で新ブランド米が乱立しています。その背景には、2018年の減反政策の廃止、TPPによる関税撤廃(の可能性)など、米農家を取り巻く環境の激変(の可能性)が挙げられます。また、米の1人あたりの年間消費量が昭和37年から一貫して減少傾向にあることも少なからず影響していると言えるでしょう。
米の消費が減る→減反政策解除→米の価格が値崩れする→米農家が米作りをやめる
この流れは短絡的ではありますが、大筋は外れていないと思います。米作りをやめたくない米農家にとっては一大事なわけで、なんとか自分たちの存在価値を保ちたいと模索するのは当たり前ですね。その答えの1つにブランド米作りがあるのでしょう。価格の安い外国米に負けない、高品質な日本のブランド米を作り、生産者として生き残りをかけていると思われます。
高くても買いたい、日本のお米
新之助は正直言って高いです。というか高すぎます(アマゾンでは約4,000円/5kg、地元の店頭では税抜きで約3,000円/5kg)。しかし同じ5kgでも2,000円の外国米と3,000円の日本米が並んでいたら、僕は3,000円の日本の米を買います。もちろん料理によっては外国米の方が適していることもありますが、納豆をお供にするなら間違い無く日本の米を選びます。
米の消費量が増えれば米単価が多少なりとも下がるようにも思いますし、とにかく日本人のみなさん、もっとお米を食べましょう!その際は新之助もどうぞご贔屓に(高いけど!)。