16日から2泊3日で札幌に行ってきました。新千歳空港に着いたのはちょうどお昼時。定番の北海道らしい海鮮丼的なものが食べたい気分でもなかったところ、空港内でてんやを発見。しかも新千歳空港店限定メニューの北海千歳天丼なるものを見つけたので迷わず入店、注文してみました。
北海千歳天丼、うまし!
新千歳空港内の特別な店舗とはいえ、てんやはてんや。すぐに北海千歳天丼が運ばれてきました。天ぷらは、鮭、帆立、海老、いか、そしてコーンと春菊の小かきあげの5つ。恐らく初体験の鮭の天ぷらは、まあ想像どおりと言えばそれまでなのですが、こちらの勝手な期待を裏切らない美味しいものでした。皮までしっかり揚がっていたのが高評科。そして特筆すべきはコーンと春菊のかきあげ。これは他の店舗でも取り扱ってほしいレベルでした。
コーンと春菊のかきあげ、特にうまし!
コーンと春菊という、一見取り合わせの悪そうな2つの食材が絶妙にマッチした一品。それがコーンと春菊のかきあげ(そのままのネーミング)でした。
口の中で噛み締めるとコーンの香りがガツンと先に感じられ、少し遅れて春菊のあの独特の香りが追いかけてきます。この時間差は計算によるものでしょうか。それとも偶然の産物!?いずれにせよいいアイデア。さらには衣のサクサク感、コーンのプチプチ感、春菊の・・・春菊感(適切な表現が見つからない)と、三者三様の食感の違いも実現されているサービス精神の塊のような天ぷらでした。
主役が海老だと感じさせない北海千歳天丼に脱帽
一般に天丼の主役と言えば海老でしょう。しかし北海千歳天丼に限っては海老の存在感が弱く、脇役状態となっていました。北海千歳天丼の主役は、てんや側としては鮭だと言わせたいはずですが、僕はコーンと春菊のかきあげこそ、この天丼の主役だと言いたいです。
もちろん海老より鮭の方が存在感はありました(サイズ的にも。というか、両者のあからさまなサイズの違いからは意図的なものも感じられた)。しかし鮭よりコーンと春菊のかきあげの方が、良い意味での見た目と味の意外性において遥かに主役にふさわしい存在でした。考えた人に感謝。自宅でも真似したいですね。
北海千歳天丼の唯一の弱点
そんな完璧とも思える北海千歳天丼にも弱点が1つだけありました。それは帆立が飽きれるほどに小さいということ。美味しいけど小さいんです。
北海道に約10年間住んだ経験のある僕に言わせれば、帆立だって北海道を代表する食材の1つであり、もっとアピールしていいはず。それなのにあの小振りな出で立ちは残念すぎます。僕がそう思ったのだから、北海道を初めて訪れるような観光客のみなさんは残念すぎて泣き出す可能性があります。なので、てんやには早急の改善を切に願うばかりです。
てんやは北海道ではまだ貴重な存在
今日現在、北海道にはてんやが2店舗しかありません。その1つが新千歳空港店です(もう1店舗は札幌アピア店)。某餃子チェーンが道内で急拡大しているように、てんやにも近い将来ぜひ勢力拡大を図っていただき、各店舗でご当地メニューが展開されればいいなぁと思います。
北海道は広いし、地域ごとの特色もちゃんとあるので成立する企画だと思います。てんやの美味しさは普遍的。きっと道民にも受け入れられることでしょう。