紆余曲折の末にたどり着いた札幌にて、とても特徴的でかわいらしいラベルの日本酒に出会いました。その名も「山川光男」。杜氏の名前だと思ったら全然違いました。
山川光男とは?
山川光男の正体。それは、山形県内の老舗酒蔵の若手経営者たちが作り出した仮想のキャラクターでした。「山形正宗」、「楯野川」、「東光」、「羽陽男山」から一文字ずつ取ったのが名前の由来。
今年6月30日に初の商品となる新酒「山川光男 2016 なつ」が東光の小嶋総本店から出荷され(一升瓶換算で約600本分)、そのうちの1本に我々が札幌で出会ったというわけです。これはもう運命的な出会いと言えるでしょう。
食事に合う爽やかテイスト
山川光男はもちろん冷やでいただきました。舌触りはとても軽くてすっきり。少しフルーティーな香りも感じられますが、食事を邪魔しない程度のほどよいものです。今が旬の北海しまえびと合わせたところ、しまえびの甘さがより引き立ったように思います。
山形の酒は「甘くてどっしり」という印象が良い意味で裏切られた、繊細で、ある種いま風の日本酒である気がしました。
山川光男から連想された米沢の思い出
山川光男の出荷元である米沢市の東光には、約7年前に酒蔵見学として訪れたことを思い出し、過去の写真を調べたらやはり撮影していました。
資料館には昔の酒造りで使用された歴史の感じられる道具などが展示されていたと思います(まあどこの酒蔵資料館も大体そういうものだけど)。米沢駅からは2kmほど離れているので、タクシーで向かい、自分用のお土産としてワンカップの東光を買った記憶があります。
米沢の絶品居酒屋「成ル」
米沢と言えばもう1つ忘れられない思い出があります。それは宿泊先の近所にあった居酒屋「成ル」。当時は天地人ブームだったこともあり、店名の由来を『米沢藩主の上杉鷹山が家臣に歌った「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」から取ったのかな?』と勝手に推測し、良さそうな店だと直感を信じて1人訪れたのでしたが、良く分からないままいただいたホルモンすき焼きが絶品でした(ここでも東光の冷や酒を注文したような気がする)。
山川光男の今後に期待!
山川光男から東光、そして米沢と、巡り巡ってだいぶ話が逸れてしまいました。軌道修正をしてこの記事を締めることにします。
とにかく山川光男の処女作は好印象の美味しいお酒でした。出荷本数が少ないので見かけたら迷わず注文して損はないと思います。山川光男のこれからの活躍に期待。第二弾、第三弾が楽しみです!