交通量が多い幹線道路を自転車で走っていると、車に追い越されるとき怖い思いをすることがたまにあります。わざと煽り気味に、自転車の横スレスレを追い抜いていく呆れた車もいたりするので、常に気をつけながら自分の身は自分で守らねばいけません。
このことは万国共通のようで、トロントの自転車好きおじさんは自らの自転車の後ろにポリエチレン製の筒状の棒を取り付け(下写真)、車が自分に接近しすぎないようスペースを確保しています。
2015年から続けているスタイル
このスタイルは2015年から続けているそうで、それ以前と比較すると車のドライバーが自分との間に余裕を持った距離を保ちつつ追い越していくようになったとか。ドライバーは自分の大切な車を良く分からない棒に接触させたくないから十分なスペースを空けるのだと思いますが、僕はもう1つ理由がある気がしてなりません。それは、このおじさんのスタイルが奇抜すぎるので、ヤバい人には関わりたくないという心理から、単に避けて通っているだけではないか?という推測です。
ヘルメットにドライブレコーダー(GoProでしょうか?)を取り付け、荷台には良く分からない棒を装着しているだけで、不特定多数の人を寄せ付けない効果がありそうです。
カッコよさは二の次というスタイル
このおじさんの自転車哲学(安全哲学)が元記事の一番最後に読み取れます。
“I’m unconcerned about looking good,” Huska said. “I’m concerned about my safety most.”
見た目の良さは気にしていない。気にしているのは安全だ。
なんて分かりやすい考え方でしょうか。この点においては見事にクリアしていると思われます。現に、このスタイルを真似している人はたった1人だけいたそうです。
物理的な安全対策は完璧としても、心理的な部分において奇抜なスタイルが仇となり、変な輩に煽られないことを祈るばかり。多くのドライバーは彼の良く分からない棒を「親切心」と捉えず「邪魔物」として認識するでしょうから。
比較的狭い道路が多い日本では真似しない方がよさそう。特に都会の道路、例えば交通量の多い環八でこんなスタイルを決行したら、すぐに「自分さえ良ければいいのか!」とドライバーの逆鱗に触れて炎上する可能性大。煽られて逆に怖い思いをする確率が上がりそうです。