多摩川でギター Little Martin(リトルマーチン)LXMを試し弾きしてきた

ギター

昨日書いた記事の最後の方で「持ち運びに便利な”小型で安く、それなりに質の良いギター”の購入を決めました」と宣言したわけですが、実はこのときすでにメルカリで購入ボタンを押していました。手に入れたのは、あのMartinのLXMです。

Martinは僕にとっての「いつかはクラウン」であり、「いつかはMartin」という感じでずっと憧れがありました(Martinはメーカーなので、正確にはクラウンというよりトヨタですが)。こんな形でMartinオーナーになるとは思っていませんでしたが、今回縁があって買わせていただいた次第です(今日の午前中に届きました)。

というわけで、WHATNOTの折りたたみチェアを引き連れて、さっそく多摩川の河原で2時間ほど試し弾きしてきました。弾きやすさや音質など、気になったところをまとめます。

Little Martin LXMの特長

詳しくは公式サイトに譲るとして、ここでは特に気になる特長にだけ触れます。

LXMは2003年に発売開始となり、現在は生産完了となっています。よって、デッドストックでも無い限り中古品を購入することになります。ただ、中古だから安いかと言えばそうでもなく、名機が故に中古相場は一定のレベルを保っていて、今回も定価(60,000円)の半額以上の金額である38,000円(税・送料込)での購入となりました。なお、他のLXMのシリアルナンバーから推測するに、今回手に入れたものは恐らく2016年製だと思われます。

Little Martin LXM at 多摩川

木の繊維を特殊な圧縮法でプレスしたハイプレッシャー・ラミネイト(HPL)と呼ばれる特殊合板が材料として使用されています。そのためトップとサイド&バックの木目はプリントという面白い仕様に。あと、意外と重くて驚きました(K.YairiのRF-65より重い)。木材を圧縮しているから密度が高いんでしょうね。

ペグはMartin純正のクローズドタイプ。もっと古いLXM(例えば2005年製とか)では、オープンタイプのペグが採用されているようです。どちらが好きかは人それぞれですが、僕は埃対策の意味でクローズドタイプの方が好きです。

ピックアップは付いていませんが(なんとピエゾのピックアップが付いていました!)、エンドピンはシールドケーブルのプラグが差し込めるようになっています。この年代の特長なのか、前の持ち主が改造したのか、はたまたエレアコタイプのLXMEと同じ母型だからなのか、真相は分かりません。

サイズ感の比較

Taylor 714ce(左)とK.Yairi RF-65(右)との比較は下写真のとおり。LXMは明らかに小型で可愛らしい見た目です(注:ネックの太さと幅は通常のギターとほぼ同じ)。

専用ソフトケースはリュックのように背負うこともできるので、以前のように714ceを持ち運ぶことに比べたら非常に楽でした。両手が空くのがいいですね。

LXMの小ささ!

弾いてみた感想

公式サイトによれば、推奨される弦はミディアムゲージ(Authentic Acoustic Lifespan® 2.0 Medium - 92/8 Phosphor Bronze MA550T)ということですが、いま張ってある弦は見た感じだとライトゲージかもしれません(ミディアムゲージに張り替えたレビューはこちらをどうぞ)。弦が細ければ鳴りも貧弱になりますので、このあたりを考慮して読んでいただければ幸いです。

フラットピッキング

まずフラットピッキングで弾いてみると、やはりボディが小さいので「箱鳴り」という感じはせず、音量は”それなり”です。しかし、このボディサイズにしては豊かな音量とも言えると思いました。丸みのある優しい音がします。低音(6, 5弦)は薄い印象です。

フィンガーピッキング

次にフィンガーピッキングで弾いてみると、より丸みのある温かい音色になり、全体的な音のバランスも良くなったと思いました。このギターはフィンガーピッキングの方が合っている気がします。ちなみに、スリーフィンガーの曲でミスを連発したのはこのギターのせいではなく、単にまだ慣れていないからだと信じています。

カポタスト使用時の気づき

フラットピッキングでもフィンガーピッキングでも、カポタストを使うと振動する弦がフレットに当たり、違和感のある金属音がしました(いわゆる”ビビる”感じ)。弦高は十分なんですけどね。スケール長(フレット間隔)が短いことが原因でしょうか。

総合的な感想

小さいがゆえの弾きにくさは特に無くて、むしろメリットの方が大きい優れものという印象です。けっして初心者向けとか子供向けということではなく、ある程度弾ける大人でも楽しめるギターでした。お値段的に”ちょっと雑に扱っても許される”と思えるので、何が起きるか分からない屋外での使用も気になりません。とても良い買い物ができたと思います。

フレット数はどれも20フレット

約2時間で20曲ぐらい弾いてきた

多摩川の河原では、約2時間で20曲くらい弾いてきました。弦のテンションが弱めなおかげで、指はまったく痛くなりませんでした(だからカポを使って弾くとビビりやすくなるんでしょう)。昨日の記事で紹介したWHATNOTの折りたたみチェアに腰掛けて、とても楽な体勢で弾けたこともよかったです。

大活躍のダンボー

周囲に何人か人がいましたが、自意識過剰にならず「自分が気にするほど他人は気にしていない」と思うことで自然に慣れました。この域に達すると、外で弾くことの楽しさは一気に膨れ上がります。少なくとも、狭い我が家で”隣近所からの騒音のクレーム”を気にしながら、小さな音でコソコソと貧乏臭く弾くことの100倍は楽しいですね。

開放空間のため音の返りが無くてちょっと弾きづらいところはありますが、今回は慣れたのか以前の経験に比べたら気にならなかったので、今後もちょくちょくやっていきたいと思いました。

 

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